2004 年 10 巻 1-2 号 p. 93-102
日本原子力研究所で計画されている雑固体廃棄物のプラズマ溶融処理に資するための技術的検討の一環として, 融点が高いものやハンドリングが難しいと思われるものに着目し, アルミナるつぼ, マグネシアスピネルるつぼ, セラミックフィルタエレメント, アスベスト, 模擬焼却飛灰についてプラズマ溶融試験を行い, 溶融方法の検討を行った. その結果, るつぼ, アスベストは, 装荷条件や廃棄物組合せを工夫することにより均質な溶融固化体を製作できた. また, セラミックフィルタエレメントは, 還元性雰囲気の溶融炉ではSiC成分が酸化されにくいため揮発しやすいこと, 模擬焼却飛灰は, 低沸点重金属成分の揮発を抑制し溶融固化体中に安定化することが課題であることが分かった.